2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

炉前読経とか 火葬式とか

炉前読経というものをご存じでしょうか。 文字通り、火葬場の炉の前で、僧侶が簡単なお経をあげてお送りするものです。 業者さんの中には「火葬式」という表現を使っているところもありますが、「火+葬式」ではなく、「火葬+式」と思ったほうがよいでしょ…

見えない力

先日、ある本で、上座部仏教(主に東南アジアで盛んな仏教)の長老さんがこのようなことを書いておられました。 「神仏に加護を願う文化は世界中に有りますが、御守をぶら下げる文化は日本独特のものでしょう。(中略)以前に、あるお坊さんから、お守りとして頂…

坊さん いろいろ

少し前の話ですが、ある大きなお寺が葬儀をする資格のない見習い僧侶を出仕させたとして問題となりました。 檀家さんの葬儀で、作法がいつもと違うことに気づいた方が、問い詰めたところ本人が認めたそうです。 よく気付いたものだと思いました。というのも…

不綺語

今回も十善戒のお話です。 前回の不妄語に続いて、言葉に関する戒です。 「不綺語」 「綺」とは「綺麗」の「綺」ですから、悪い意味が無いように感じるかもしれませんが、そうではありません。 意味としては、中身のない、無意味な言葉ということになります…

名は体を表す

知り合いの僧侶の方が、初めて戒名をつけることになりました。 戒名をつける際には、ご喪家から、お人柄やご趣味などをうかがい、それらを象徴、反映する文字を仏典や祖師の言葉などから選び、作成します。 戒名作成には、色々と技術的な決まりがあるのです…

偽薬ではなく本物の薬を調合するために 代受苦の覚悟

先日、いつもお寺を手伝ってくださっている僧侶の方がボソッとこんなことを仰いました。 「行者というものは『代受苦』者のように、自分に厳しい方ばかりだと思っていたのですが、そうではないんですね。」 ドキッとしました。 自分は咄嗟に 「中身が伴わな…