十善戒

不邪見

今回で十善戒の話も最終回です。 不邪見についてです。文字通り、邪(よこしま)な考えを持たないということです。 邪な考えとは、簡単には、仏教の真理に反する考えのことです。 よく言われるのは、「断見」と「常見」にとらわれないことだとされます。 まず…

不瞋恚

十善戒も終盤です。今日は9番目の戒である不瞋恚(ふしんに)です。 「瞋」も「恚」も「いかり」を意味する文字です。要は、怒らないという戒です。 人間である以上、頭にくる感情が無いなんていうのは、動物としてむしろ不自然かもしれません。そこで、人に…

不慳貪

今日も十善戒の話の続きです。 今日からは「心」の戒律です。 「不慳貪」とは、ごく簡単に言えば、物惜しみをしないこと、欲張らないことです。 以前に、塾で教えていたときのことです。 同僚の社会の先生が授業を終えて職員室に戻ってきて、こんなことがあ…

不両舌

今日も十善戒の続きです。 言葉に関する戒の最後に出てくるのは「不両舌」です。 よく、文字通りに「二枚舌を使わないこと」と説明されていることもあります。 しかし、実際はそう単純ではありません。 ある人にはAと言い、別の人にはBと言うことにより、仲…

不悪口

今日も十善戒のお話です。 口にまつわる戒律の続きになります。不妄語、不綺語の次は不悪口です。 今までのものよりも、意味を推し量ることが容易な気がするかもしれません。 しかし、一般的に用いる「悪口」を言ってはならないということではないのです。 …

不綺語

今回も十善戒のお話です。 前回の不妄語に続いて、言葉に関する戒です。 「不綺語」 「綺」とは「綺麗」の「綺」ですから、悪い意味が無いように感じるかもしれませんが、そうではありません。 意味としては、中身のない、無意味な言葉ということになります…

不妄語

十善戒の続きです。 前回までは、不殺生、不偸盗、不邪淫という身すなわち行動面での戒律でした。 今回からは言葉に関する戒律が四つ続きます。 まず最初にお話しするのが、不妄語戒です。 不妄語戒とは簡単に言うと、噓をつくなということです。 中には、「…

不邪淫

十善戒の話の続きです。 今日は不邪淫についてです。 別に、例の記者会見を受けて、タイムリーな話をしようというわけではありません。前回までにお話しした不殺生、不偸盗とあわせて「身」すなわち身体、行動に関する戒律です。 とりあえず意味は、正しい愛…

不偸盗

今日の十善戒の話は「不偸盗」についてです。 他人の物を盗むなかれ、という意味です。 前回の不殺生よりも簡単そうですね。 たしかに、この中に刑事罰の対象となる窃盗犯はいらっしゃらないでしょう。 でも、残念ですが、仏法は人間の作った法よりも甘くあ…

不殺生

本日も、薬師護摩にご参加くださりありがとうございます。 今年は、高野山で戒律講習会を受けに行ってます。 そこで聞いた話をしたいと思います。 よく「仏法僧」といいます。聖徳太子が「篤く三宝を敬え」といった「三宝」のことです。 ここでいう、「僧」…